残業女子のゆるゆるバランス自炊

毎日仕事で帰りが遅くても、手を抜きながら健康的な食生活を整えるために工夫しています

「バランスの良い食事」とは?(1)カロリー摂取の比率を考えよう

ブログ復活にあたり、
「興味のある内容について科学的根拠を調べて発信しよう!」と意気込んでいたのですが
なかなか論文を読み解くのに時間がかかっています。。
いきなりハードルが高いことをしようとしすぎましたw
ということで、予定とは違う内容で始めてみたいと思います。

「バランスの良い食事」についてです。
バランスが大事とはよく言われますが、
このことばだけでは抽象的でイメージが湧きにくいのではないでしょうか。
具体的に考えていきたいと思います。

カロリー(エネルギー)摂取の比率から考えよう

今回は、どの栄養素をどれだけ摂取したら良いか、
専門家が多数の科学的根拠から策定した
日本人の食事摂取基準(2020年版)」を見てみたいと思います。

項目の一つに、「エネルギー産生栄養素バランス」があります。
この項目は、一日に必要なカロリー(正しくはエネルギー)を
どの栄養素から摂ったらよいか?を示すものです。

エネルギーを産生する栄養素は以下の3つです。
・タンパク質(4kcal/g)
・脂質(9kcal/g)
・炭水化物(4kcal/g)

エネルギー産生栄養素バランスは、49歳までの年齢で
タンパク質:脂質:炭水化物=13~20%:20~30%:50~65%
とされています。
ざっくり、15:25:60と覚えておくとよいでしょう。

カロリーだけでは分かりにくいと思うので、
この15:25:60を重量に置き換えるとどのくらいになるかを計算してみたいと思います。

食事摂取基準には推定エネルギー必要量の表も掲載されています。
30~49歳女性(身体活動レベルがふつう)、日本人の平均体格の方の場合
1日に必要な摂取エネルギー量は2,050kcalとなっています
(※基礎代謝量等により個人差はあります)

ここから、それぞれの栄養素からとるべきエネルギー量を計算すると
・タンパク質:2,050(kcal)×0.15/4(kcal/g)=77g
・脂質:2,050(kcal)×0.25/9(kcal/g)=57g
・炭水化物:2,050(kcal)×0.6/4(kcal/g)=308g

食事摂取基準ではエネルギーの比率でバランスが表現されていますが、
上記の計算から重量の比率を計算すると
17%:13%:70%になります。

これでも分かりにくいですが…
外食やお弁当などで栄養価計算された値が表示されている場合、
この基準をもとにバランスを判断できるかと思います。

もちろん、毎食このバランスが完璧である必要はありません。
例えば、あるとき脂質をとりすぎたら、次回の食事で控えるようにして
1週間を平均したときの食事が上記のバランスになっていればよいのです。

ですが、あまりにもバランスを崩すと次の食事で調節するのも大変なので
基本バランスを頭に入れて食事を組み立てると良いと思います。

次回はより分かりやすく、栄養素レベルではなく
食事をどのようにとったらよいか?を示した二つの基準について
書きたいと思います。

糖質制限しなくていいの?

一時期糖質制限が流行ったこともあり、
炭水化物(=糖質)がエネルギーの60%(50~65%)というのは
多いのでは?とも感じられます。

しかし、食事摂取基準には以下のように示されています。

アメリカ人中年男女(45〜64 歳)15,428 人を 25 年間追跡して、炭水化物摂取量と総死亡率との関連を検討した報告によると、炭水化物摂取量が 50〜55% エネルギーであった集団で最も低い総死亡率と最も長い平均期待余命が観察された。同時に、総死亡率の上昇と平均期待余命の短縮は炭水化物摂取量が 55〜65% エネルギーであった集団ではわずかであった。これは、目標量の範囲を 50〜65% エネルギーとすることを間接的に支持する知見であると考えられる。 

つまり、長生きのためにはこれくらい炭水化物が必要ということです。

糖質制限に関しては他の研究も含めてよくまとめてあるサイトがあるので
ご紹介しておきます。

それではまた次回!