ARfDって今回が初耳だった件
改めて説明が必要ないくらい有名な事件となったアクリフーズのマラチオン混入事件ですが、事件が収束するまでの過程でこんな報道がされました。
半数致死量のLD50を基準にしたらそれはまずいでしょ。
というのはさておき、ARfDってなんだ?そんなの習ってないぞ*2と思ったので、1ヶ月前のネタではありますがさっくりと調べてまとめてみました。
ARfD:急性参照容量 (Acute Reference Dose)
24時間またはそれより短時間に経口摂取しても、健康に悪影響が生じないと推定される1日当たりの量
今まで食の安全について大学で習ったり、本で読んだりしてきましたが
食品添加物や農薬についてはADIを用いて考えることが多くありました。
ADI:一日摂取許容量 (Acceptable Daily Intake)
毎日一生涯摂取し続けても健康に悪影響が生じないと推定される1日あたりの量
つまり、ARfDは急性毒性、ADIは慢性毒性の指標というわけです。
今回のマラチオンのように、急性の健康被害が出るケースはADIではなくARfDを使うべきだということがわかりました。
上記を書くに当たって、厚生労働省の報道発表を参考にした*3のですが、今回のマラチオン混入濃度が15,000 ppmって…百分率にしたら1.5%。すごい濃度です。
生産側のモラルが問われるなあ、と再度実感した出来事でした。